照明とスポットライト
急速に成長するヌマガメの子供には、十分な量の紫外線が必要です。また、本来昼間活動して夜眠るという生活パターンをとる動物ですから、適切な照明は欠かせません。太陽光線にあててあげられれば理想的ですが、冬期や仕事の都合で昼間家にいることのできない方は、人工的なフルスペクトラムランプ(太陽光線を模した紫外線を出す蛍光灯)が絶対に必要です。

さらに体を温めるための熱電球も必要です。これはレフランプといった名前で普通の電気店で販売されている電球で十分です。小型の水槽でしたら20−30Wのミニレフランプがよいと思います。

フルスペクトラムライト

トゥルーライト、レプティサンなどがあります

レフ電球とミニレフ電球
保温
買ってきたばかりの子ガメが調子を崩す原因として多いのが、保温が十分にされていないことによるものです。温帯に住むカメとはいえ、甲長5cm以下の小さなカメは、秋から春にかけてはしっかりとした保温設備を設けてやらないといけません。

昼間は小型の容器ですと、ホットスポット用の電球や蛍光灯からの熱である程度の保温が可能ですが、問題は夜間です。水量が少ないときやプラスチック製の容器の場合は、火事の危険があるので水中型のヒーターは一部のものを除いて使用できません。また特に寒い時期は空気そのものも暖めてあげた方が健康的に育ちます。

空気を暖めるものとしては、ひよこ電球がよいと思います。これは光を発しない熱電球で、これをサーモスタットに接続して、ケージ内の最低温度(20度くらい)を維持するようにします。

水を暖めるもととしては、各社から防水型の爬虫類用ヒーターが発売されています。サーモスタットが内蔵されているものもあり、便利です。また、フィルム状の遠赤外線ヒーターを、水槽の外側の底の部分に敷いておくのも良いと思います。熱帯魚用のヒーターは、先にも述べましたが火事の危険や、カメに火傷を負わせる恐れがあるので使用しないで下さい。

  • 保温時に注意すること
  1. 水換えをするときは必ず水温調節をして、古い水と新しい水の温度差がないようにして下さい。水温の急変=体温の急変につながり、健康を損なうもとになります。
  2. 暖めすぎは非常に危険です。保温器具はできればすべてサーモスタットと連動させ、さらに温度計をケージ内に必ず設置して下さい。器具を設置した日は、何回も水温と気温のチェックをして下さい。さらに器具の故障にも注意が必要です。

水中型ヒーター
上の写真はヒーターがむき出しの物。
下の写真はカバーを装着した物。
カバーを付けていないと火傷の原因になる。
ひよこ電球 遠赤外線フィルムヒーター

照明と保温