猫の下部尿路疾患
(F.L.U.T.D)

どんな病気?
膀胱炎、尿道炎、尿道閉塞などの下部尿路疾患の総称です。尿の中にストラバイト結石が認められる場合と認められない場合があります。尿道が細長い雄猫に発生が多いです。尿は腎臓で作られ、尿管を通って膀胱にたまり、尿道を通って外に出ます。この過程のどこかに結石や細胞塊、血餅などが詰まったり、細菌が感染を起こしたりするのがこの病気です。

原因は?
様々な原因があります。食事や品種、水分の不足やストレス、感染などが考えられます。最近では知識も広がり、この病気を予防するフードが出てきたおかげでこの病気になる子も減少してきています。

症状は?
一番分かりやすいのが頻尿(頻繁にトイレに行く)と血尿です。頻尿や血尿の状態を放っておくと尿路のどこかが詰まってしまい、腎臓が障害を受け、死に至る場合があります。尿が出てなくて、吐いている場合などは至急動物病院に行って下さい。

予防法は?
なんと言っても普段のゴハンです。動物病院で売られている予防フードはかなりの予防になりますが、動物病院でしか手に入りませんし、それ以外の物をあげていると意味がなくなってしまいます。市販の尿路系疾患予防フードは、そうではないフードを食べているよりは良い、という程度です。
どちらにしても人間の食べ物を日常的にあげていて太っている猫は要注意です。最近では猫砂で尿のPHがわかるという製品も出ています。こういったもので尿のチェックをするのも良いでしょう。動物病院に新鮮な尿を持ってきてもらえれば顕微鏡で調べますので確実です。

BY 一ノ瀬 雄史